真夜中の読書家

夜だ。さあ、本を読もう。

「特捜部Q -カールの罪状-」を読んだ。

ユッシ・エーズラ・オールスンという著者なのだが、まだ名前を覚えられない。おそらくは、覚えないままに死ぬのだろう。情けないことだ。幸いなことに主人公の名前は覚えやすい。カール・マークである。著者名ももっとわかりやすくすべきだと思う。

特捜部Qは、これで9冊目だ。ここ何年かの新刊は図書館で借りて読んだ。最初の頃は買っていたのだが、いつの間にかなくなってしまったのだ。誰かに貸したかブックオフに売ったか、それとも捨ててしまったかだろう。「緑衣の女」や「湿地」みたいな地味なミステリーでも置いてあるから、捨てるとは思えないんだがなあ。貸したのならさっさと返してくれと言いたい。

今回の犯人は、自分が正義であると信じ込んでいる狂信者である。いやあ、狂信者というのは実に始末が悪い。自分が正しいと信じ込んでいる。説得は不可能だ。だから、余計に腹が立つ。ひろゆきでも論破は無理である。みんなで無視すればいいのだが、アホな人たちは、簡単に騙される。旧統一教会のあんなにブサイクで下品なジジババにも騙されるのだ。信じる者に救いはない。

今起こっているガザ地区での戦争行為も、元はと言えば宗教が原因である。キリスト教も含め、ユダヤ教もイスラム教もヤハウェとかいう同一の神を信じているらしいが、よくもまああれだけの人々を殺せるものだ。まさに狂信者である。馬鹿め。日本人を見習えと言いたい。

さて、「カールの罪状」というサブタイトルの通り、主人公のカール・マークが事件解決に向かいながらも、自分も未解決事件の容疑者になってしまうという展開である。そして、この作品のラストの一文は、なかなか衝撃的だ。次回作が最終巻となるらしいが、いやあ、これはうまい終わり方だ。読まずにはいられないではないか。

で、未解決事件というのはシリーズ初期に出てくるのだが、記憶力に問題のある私は、すっかり忘れているのだ。だから、読み返したいのである。だが、手元にはないのである。貸したとすれば、早く返してほしいのだが、誰に催促すればいいのかも忘れているのだ。実に情けない。